ボリュームを出してる「感じ」のワナ
こんにちは!さらです。
今日のストレスフリーな声を手に入れるアイディアは、ボリューム(音量)と感覚についてです。
みなさんは、しっかりたっぷりボリュームを出して歌う際、
何を手掛かりにボリューム感を認識しているでしょうか?
筆頭は、当たり前ながら「聞こえてくる音量」、ですよね。
それ以外に何があるのさ?って感じだと思うのですが、
今日は私自身が、別の部分でボリューム感を感じようとしていた話が
みなさんのヒントになったりするかなーと思ったので、シェアしたいんです。
キャシー・マデンの来日レッスンの際に、私が歌うときの動きで
本来起きていてほしいのに起きていない(もしくは逆向きの動きが起きている)と示されたものの1つに
背中の上側を押し下げるような動きがありました。
これ、指摘ポイントや動きの詳細、その時やっていたことは多少違っても
BodyChanceのほぼあらゆるアレクサンダー教師に私が指摘されてきたことです。
歌う時にうしろに行こうとする、肩を押し下げる、背中をつぶす みたいな感じかな。
因みに前回もその前もキャシーのレッスンで似たことを言われています。
そのたびにブログでも書いているので、またかーーーって感じかもですね。
今まで思い当たった自分なりの理由としては
・うたうことに対する不安感から後ろに引いていく
・高音のための力を肩で発揮しようとしていた
・アーティストで音量を上げる際に全身を後傾させる人がいる(視覚的な思い込み)
などがありましたが
今回気付いたことはもうちょっと身体的な気付きです。
それは
背中側を下に押しつぶすことでボリュームを出しているという「感覚」を得ようとしていた
ということ。
ボリュームを上げるのに必要なのは「息の量」です。
音量 小→大 に向かって、それに必要な息(空気)の量は増える、
つまり、大きな声を出したかったら、瞬間瞬間で使う空気を増やす必要がありますよね。
自然呼吸以外で呼気をコントロールする大きな筋肉は腹横筋や腹斜筋に代表される腹筋群であることは
何度もこのブログでもご紹介してきました。
腹筋群が絞られ、内臓が上に押し上げられることで、肺の空気を押し出す力のかなりの部分をまかなっています。
ということは、ボリュームを出す際はしっかり内臓が上に上がって圧力がかかっていないといけない。
胴体の下部→上部へ向かう圧力が必要。
なのですが!
私は肩まわりや背中を押し下げる動き、つまり上部→下部へ力をかけることで
本来必要な圧力を「感じに行こうとしていた」んだということに、レッスン中気付いたんです。
腹筋群や背中の筋肉など呼吸の助けになる筋肉のうち
表層の筋肉は「使っている感」が明確ですが、一番力を発揮するインナーマッスルは使用感がありません。
でも、ボリュームのためには息が必要=パワーが必要 という認識から
無自覚に押さえつける力をかけることで、そのパワーを「使っている感覚」だけを追い求めていたと思います。
でも実際にはその動きは効率的ではありません。
パワーは必要ですが、そのための「感覚」はときに邪魔になり得るし、
インナーマッスルを強化して効率を上げれば今までほどの力みは必要なくなるかもしれないわけですね。
私の場合は背中側でしたが、これを〝いわゆる腹筋”である腹直筋で行っている人は
なかなかに多いと思います。
「腹式呼吸」の名のもとに、肋骨まわりを固めたり押し下げたりして
お腹の前面を多く動かすことで頑張って息を吐いている「感じ」を得ようとしている、とか。
あ!と思い当たることがあったら、ぜひ過去記事の腹筋群についてのお話も読んでみてください^^
今日は「感覚」って思い込みだったりするよってお話でした。
【呼吸と腹筋についての参考記事】
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