「喉のポジション」は大体いつも◯◯の話

こんにちは！さらです。

シームレスでストレスフリーな発声を手に入れるアイディアのシェア、
今回は「喉のポジション」てナニ？っていうお話です。

ジャンルを問わず歌をやっていると
「喉のポジションを変えないで」「喉のポジションを決めて」みたいな話や指導が
わりとしょっちゅう出てくると思います。

で、それ、ナニ？
っていうのがずっと疑問でした。

もしその「ポジション」が物理的に甲状軟骨の位置の上下だと仮定するならば
男性だと喉仏の位置である程度分かるのかもしれませんが
女性の私はあまり分かりません。
そしてそれを「固定」させるような言葉はあまり有効とはいえないんですね。
なぜなら固定＝動かさないという否定の意味を含むから。
否定の言葉は全身を固め、パフォーマンスそのものの質の低下につながります。

で、話を戻して、この「ポジション」を上下と定義した場合に
それを変化させているのは、なんでしょうか？
「喉」でしょうか？

100％必ず、とは言いませんが、多くの場合それは「舌」の話なんです。

そもそも解剖学的に声を作る2大要素は声帯とそれを振動させる息です。
喉の話ではありません。
そして「喉」というと首の前面全体をぼんやりイメージして
呼吸に影響の大きい首回りの筋肉を過度に使おうとしている人が多くいます。
もしくは、「喉」をコントロールしている感覚を得ようとして
顎を大きくあけすぎていたり強く力を使って固定している人も見かけます。

もう一度声を大にしてお伝えしたい！それは、舌の話なんです！

舌が過剰に上がったり下がったり、形を変えたりすることで
甲状軟骨をはじめとした声帯周りのユニットの上下に大きな影響があります。
なぜならこれらユニットは舌の下にぶら下がっているから。

声帯につながる骨である舌骨は、身体の軸骨格を含め、どこの骨格とも直接つながっていません。
筋肉群によってぶら下がっています。
その大きくつながっている筋肉のひとつが、舌筋、つまり舌です。

最初の定義に戻るなら、舌の動きによって「ポジション」が変わることは当然の話と言えますね。

このことに最近、体感としても確信を持ち始めました。
歌のレッスンの際、先生に
「この音とこの音でポジションが変わったから、響きが別になってるのね」と指摘をもらった際
ポジション？と思いながらもう一度自分で実験をしてみたら
確かに指摘の場所で舌のつけ根の方を押し下げているということに気が付いたんです。
（ついでに軟口蓋も押し下げていました）。

その気付きをもとに、舌が顎の動きに寄りそうこと、母音や子音に必要な動きをしつつ元の場所に戻ってこれること、
音のために後ろに引く必要はなく、声と一緒に前方に行く意図があってもいいことなどを思いながら
何度かトライアンドエラーを繰り返しました。
結果、「ポジションが変わらず響きが一定」と言われたのはやはり
舌に不要な力がかかっていない場合だったんです。

この時に、あーほらね！やっぱり舌の話だわ！と、ちょっと心の中でにんまりしました。
これからはポジションの話をされたときは、舌の観察を更に深めてみよう♪と思っています。

現時点でまだ途中経過ですが、またアップデートがあったらお知らせしますね！