パワフルな高音を楽にする身体の使い方 その②

こんにちは。さらです。
前回に引き続き、シームレス&ストレスフリーな声を手に入れるアイディアをお届けします♪

息のスピードのために私が意識しているものに「腹横筋」があると前回書いたのを、
覚えていますか?
これ、大きなポイントの1つなので覚えておいて下さい。

腹筋の典型的イメージは腹直筋=シックスパック ですね。
私もお腹を6つに割りたいものです…しゅっとしてて羨ましい…

ですが!歌う時、最初に活躍してほしいのはこの腹直筋さんではないのす!

息を吐く時、内臓全体がお尻→肺方向へ上に移動していくことをご存知でしょうか?
肺が容量の変わる空気袋なのに対して、内臓は容量の変わらない水袋です。
その水袋が横隔膜を押し上げることによって肺がつぶれ、息を吐くことができます。

では、内臓が自分で上下してくれるのか?というとそうではなく
腹筋群が動かしてくれているんですね。

ここで腹筋「群」というからには色々種類があります。
内側から「腹横筋」「内腹斜筋」「外腹斜筋」「腹直筋」
そしてたくさん働いて欲しいのが、最初にポイントとして書いた、一番深い「腹横筋」です。

突然ですが「インナーユニット」って知っていますか?
お腹を囲み、体幹を支える深層の筋肉4つをさします。(骨盤底筋・腹横筋・多裂筋・横隔膜)
図を見てもらうと分かるのですが、これらが内臓を囲っています。

インナーユニットのうち、息を吐き出す際に活躍してくれる主な筋肉が

「腹横筋」(プラス「骨盤底筋」)です。

お腹の前面から背中まで、まるい壁のように覆ってくれている腹横筋が働くことで

内臓全体を効率よく絞り上げることができます。

しかも、インナーマッスルなので疲労感がなく(合わせて使っている感もありません)、また面積が広いので、

疲労しやすいシックスパックを多く使う場合や、胸(肺)を動かそうとするより省エネかつパワフルに、起きて欲しいことを実現します。

ついでに内臓全体を呼吸の味方につけられるので、お得感満載でしょ?(o^^o)


肋骨の瞬間的な押し下げの代わりに、

私の腹横筋さん(背中側までお腹の筒ぜんぶ)が息のスピードを上げてくれるように考えながら改めて練習を再開したところ、

サビのばーん!とした高音が一発で決まりました。

しかも大変さや苦しさ、声帯を痛めそうな兆候もありません。

これは…!使える…!!(←今更

というわけで、お腹のインナーマッスルでより高音を楽にできるよ!というアイディアでした。


※余談ですが、私はこのアイディアを腹式呼吸だとは考えていません。

「腹式呼吸」と言われる所以は、上に書いたように

お腹の容量は変わらない&腹筋群によって絞り上げられたりゆるまって下りてきたりする
→お腹が動いて見える

からきています。
しかし実際には肋骨も背骨も動くし、一緒に腕も動くんですね。

そしていわゆるお腹=シックスパックあたりに注目しすぎると空気が入っている肋骨の動きを止めて、息が吸えなくなります。

なので、全体で呼吸している、を一貫しておススメしています!

次回、繊細な高音に関するアイディアをお届けする予定です☆

まっさらのさら

アカペラーさら(アレクサンダー・テクニーク教師資格取得に向け勉強中!)の日々の発見・気付きをシェアするブログ。