シャドウイングとリテンション

こんにちは!さらです。

練習やレッスンの中で、実際の曲で声を出すときに
目的別で2種類、意識しているといいことがあります。
それが今日のタイトル「シャドウイング」と「リテンション」です。

「シャドウイング」
これは、お手本と一緒に復唱する方法です。
練習している曲の音源や、レッスン中に先生のやっていることなどを聞きながら
同時に自分も同じ箇所を復唱します。

シャドウイングが有効な練習は、大まかな構成に慣れることや発音に対する瞬発力を上げる場合などです。
お手本をほぼ同時に復唱しようとすることで、強弱や音域等を自分の身体でも体感したり
英語などの慣れない外国語の曲で、耳から得た母音・子音の情報から発音に必要な大雑把なポイントを取り出していくことができます。

「リテンション」
この目的はマーケティング用語での意味と近いと思うのですが、保持し、定着させることです。
音源や先生の演奏を、最後まで聞くこと。
シャドウイングのように自分の声を重ねずに、聞くだけです。

リテンションは、最後まで聞く、というところにポイントがあって
演奏するために必要な情報を分析しながら聞き、覚えておき、その後、自分でそれを試してみる、という方法です。
(なので、聞く範囲はあまり長くない方がいいですね^^)
歌詞・音程・リズム・譜割等を正確に認識し、発声や発音のための細かな条件を推察し、精査していきます。


目的や練習過程のどのタイミングにいるかなどによってどちらにも良い点があるのですが
特に初心者の人に多いのが、ついシャドウイングばかりやってしまう、ということです。
かく言う私も、ひとりで練習する時についつい、音源を聞きながら1曲ずっと一緒にうたう、をずっとやっていたりします。
(素敵な音源と一緒にうたうの、楽しいんですよねー)。
練習当初や雰囲気を掴む時、ジャンルに慣れるためなどにシャドウイングを使い
大枠をつかんだ時点でリテンションの量を増やしていくと
何ができて何ができないのか、やりたいことは何なのか、それに対してどうやったら解決できるのか
などなど、アナリーゼともつながる重要な時間が作れます。

因みにリテンションが苦手な人は、
部分的に音程をきき違えていたり、シャドウイングじゃないと譜割やリズムが再現できなかったりする傾向が強いです。
逆に最初から細かくリテンションを続け、全体のノリや雰囲気が不明確になる場合もあるでしょう。

練習の過程も、目的別のグラデーションだと思います。
今の課題に対して、自分が欲しい要素は何かな、と考えるタイミングも、ぜひつくってみてください^^

まっさらのさら

アカペラーさら(アレクサンダー・テクニーク教師資格取得に向け勉強中!)の日々の発見・気付きをシェアするブログ。