『息の支え』『お腹の支え』の正体

こんにちは！さらです。

キャシーの来日レッスンで学んだこと、今日は呼吸についてです。

「呼気時の吸気的傾向」をご存知ですか？「吸気筋の呼気時における吸気的傾向」ともいいます。

これ、しばらく前にBodyChanceの音楽プロコース（当時）で通称「ＫＫＫ」としてブームになったんですが

ようは、息を吐いている時に吸っているような状態にすることです。

演奏の際に「吸うように吐け」とか「口の中やのどをあけて吐く」とか「お腹の支えを使って」とか
このことを指しているんですね。

ボイトレなんかで聞いたことのある方もいらっしゃるかも知れません。

私はかつてあまり支えてきなことを指導されたことがなく、初めて聞いた時に

「コキジのキューキテキケーコー？なんのこっちゃ？」と思ったんですが

レッスンを受けるみなさんを見ていて、あー呼気時に吸気的な状態にしたいってことかな、と分かってきました。

息を吐くに従って横隔膜は弛緩し上側に凹んでいくのですが

この横隔膜を下降した状態を保持しながら息を吐くことで、

通常の呼気の動きと反発しながら長く安定してしっかりと息を吐き続けられます。

「お腹で支える」と言われるのは、

平常時の呼気では横隔膜が上がってくるのに従って内臓も上に上がってくるため、腹筋群がゆるんだりおなかが出た状態から戻ったりしてくるのですが

この呼気時に横隔膜の下降状態を保ちつつ、呼気筋である腹筋群や骨盤底筋群も働き続けるために

お腹がパンっと張っているように感じられるからです。

腹部の周り全部（横隔膜・骨盤底・腹筋まわり）からお腹の内側に向かって力が加わっているような状態ですね。

又、「のどを開けて吐く」というのも、

横隔膜の下降を補助する筋肉に喉や気管まわりの筋肉が多数あるため

口やのどを開けている「感じがする」ことが呼気時の吸気的傾向に関わっているからのようです。

ロングトーンやパワフルな声を出したい時、使える動きですね。

実際に空気が入らない「お腹」で支えるというような言い方からもう一歩進んで

構造的に何が起きているかを知ると、自分でもその動きを使いやすく、又、アドバイスする際などにも役立ちます＾＾

さて、この「呼気時の吸気的傾向」の前提をもって、
パワフルな高音を1曲スタミナ切れすることなく出し続けたい！ということについて

キャシーのレッスンで学んだことを次回、書いてみたいと思います。