縦から見るアカペラ・横から見るアカペラ その②

こんにちは。さらです! 

内声にニガテ意識のある初心者アカペラーさんに
こういう意図で練習をしてみるのはどうだろう?と提案してみたいブログその②
今日は「横から」ハモる編です。

横ラインで音取りをするのはちょう普通のことなのですが
練習時点から意識しているとピンチの時に役に立つことが2つあります。
それは、調性感 と 音程幅 です^^


調の認識のしかたは人によって千差万別で、それはまた別の機会に書こうと思いますが
「調」って音階を移動ドで聞いている人にも固定ドで聞いている人にもとても大切です。

(例えばG調だったとして)その音を「ド」と認識していても「ソ」と認識していても
その調の中に基本的に「ある」音と「ない」音があって
(ここでは厳密に純正律か平均律かとか西洋音楽か古典かみたいな話は置いておきます!)
「ド」でも「ソ」でも「1」でもいいので、
これから自分が歌おうとしている音は、
その「調」という規則性のある枠組みの中に存在しているのかっていうことを
意識しながら音を取っていくことは、助けになります。

例えば、そうだな…
「海の生き物」を音楽とすると、その中で「魚」という調があったとして
そこに「マグロ」という音は入ってくるけど「コンブ」という音は別の枠組みの仲間ですね、
でも海の生き物の中には入ってます。みたいな。(分かりづらいかな…

私はどの調かとその日の体調(?)によって、移動ドで聞こえる時も固定ドで聞こえる時もあって
なので何となくですが、どちらの気持ちも少しずつ分かるような気がしているのですが。
どちらで認識している場合でも両方混ざっているときでも
「今この曲のこの調の中で、私の音の行く先・道順は(トリッキーな場合でなければ)この選択肢の中だ」
ってことが分かっていると、
もし自分の音が分からなくなっても、周りは「同じ調」という同じ世界の音を出してくれているので
他の人の音を受け入れるだけで自分の音が復活してくるチャンスがでるんです。


そして音程幅ですが、音と音の間には規則性のある「幅」があります。
(算数の話はここではしません!笑)
ド→ファは4度、ソ→ミは減3度、みたいな。
詳しいことは本やネットに分かり易い解説がたくさんあるので見てみてほしいのですが
練習やWSなんかで見ていて
初見に苦手意識が強かったり、音取りをしてもある箇所だけ譜面と違う音に飛んでしまうことが多い人は
この「幅」の感覚がゆるやかというか、横ラインの流れの雰囲気で音を覚えようとする傾向が強いように思います。

例えどんな調でやっていても、転調しても、前の音が臨時記号でも、
次の音に行くとき、3度は3度の幅だし、7度は7度の幅になっています。
私も最初はちょっと「幅!?はぁ?意味わかんないわー」と思っていたのですが
苦手な跳躍やどうしても取れない音に遭遇した時は特に「この音は何度幅で動いたのかな?」を意識して練習しています。
その繰り返しの中で幅に対する自分固有の感触が生まれてくると、
音取りのクオリティを調や幅に関係ない一定のものに近づけていけます。


そしてこの幅と調の感覚・前回のぼんやり眺める縦を組み合わせると、
なんと!他のパートとの関係性や和音の中での役割が良くなって、ハモりやすさ倍増ドンッ!(当社比)になるんですね♪
なぜかと言うと、他のパートとの関係は幅ではかれるし、各コードはそのルート音を「1」とする調の中の音で構成されているから^^
そしてその全体像を「ぼんやり」で認識できるから☆


今日も全くハウツー的なことは書きませんでしたが
練習の時に何を意識するつもりで音を取るか、というヒントにはなっているかなと思います。
ぜひちょっとずつ、でも定期的に、練習に取り入れてみてください^^
横っぽい写真を探していたら、素敵な縦を発見しました(笑

まっさらのさら

アカペラーさら(アレクサンダー・テクニーク教師資格取得に向け勉強中!)の日々の発見・気付きをシェアするブログ。