呼吸のアイディア(脊椎と肺編)

こんにちは、さらです!

呼吸に関して、認識のバリエーションとして持っておくといいかなと思うことを上から順にみてきましたが、
今日はまたちょっと上の方に戻ってみたいと思います^^
なぜかというと、思い出したことがあったから!です(笑)


以前少し書いた、ボイトレのワークショップで肩を引いて胸を前に出すような姿勢を推奨していた点について
「胸をひらく」「胸をはって」みたいなことは本当に必要かしら?ということを考えてみたいなと思いました。

2つの構造のことからみてみます。


1つ目:胸椎の形とカーブから

脊椎は全体でもともとカーブしていて(なので「背筋まっすぐ!」は、ならないよって話もいつか書きます)
カーブしているからこそ重さを分散させられて、かつこのカーブを変えながらバランスをとっています。
そして肋骨と関節をつくる胸椎は、背中側にカーブしてデザインされています↓


さらに、骨自体の形から見てみます。
脊椎は大まかに、頸椎・胸椎・腰椎で形の特徴が異なります。
この特徴で今回胸椎について注目したいのが、棘突起(きょくとっき)という後ろに飛び出した部分(普段「背骨」として背中でさわれるのはここで、脊椎の本体ではありません)の長さと
関節面という、脊椎から横に飛び出した部分同士が上下で作る関節の向きです↓
胸椎の棘突起は頸椎や腰椎のそれに比べると長く、斜め下方向に向いています。
そして関節面は、組まれた屋根瓦を縦向きにしたように組み合わさっています。
どちらも後ろ斜め下への動きに邪魔になりますね。

ここまでの3点から、胸椎は屈曲(前屈)には向いている(そもそものカーブ&前屈の時邪魔になる構造がない)けれど
伸展(後屈)には不向きだということがわかると思います。

肋骨は胸椎につながっているので、胸を前に押し出すのは胸椎を反ることとセットになります。
ということは、苦手な動きをさせることなので、肋骨の自由な動きの邪魔になりそうです。

そして2つ目:肺の場所から

背中側のことってあまり意識に入ってこないので忘れがちなのですが
このように、肺はかなり背中にも広がりがあります↓

腕より前側に空気が入ることは、普段強く意識している方も多いかなと思います。
ついでに背中側にも容積があるということを確認しながらブレスをとってみると
いつもより頑張らなくても多くブレスがとれた!なんてことが起こり得ますよ^^

この後ろ側の認識があるだけで、前に胸を!と思わなくてもブレスはとれます。
むしろ、骨は押し出しても伸びないので(実際は肋骨は軟骨があるのでほんのちょっと動きますが)
このままの構造をどれだけ有効活用できるかがカギではないでしょうか?

今日はカーブと後ろ側のお話しでした。

まっさらのさら

アカペラーさら(アレクサンダー・テクニーク教師資格取得に向け勉強中!)の日々の発見・気付きをシェアするブログ。